集佳が代理人を務めた世界的に有名なシームレス鋼管企業が特許権保護に勝利

2024-07-23

 事件の概要

 特許権者の仏バローレック社は世界的に優れたシームレス鋼管に関するソリューションの先導者であり、主にエネルギー市場(石油天然ガス、発電)でサービスを提供しており、最も複雑な応用環境の研究に特化し、世界の6つの研究開発センターおよび500名以上のエンジニアと技術者により、世界をリードする独自の技術優位性を維持し続けており、顧客の最新のニーズを満たしている。

 バローレック社はシームレス鋼管分野における重要技術を有する企業として、特許保護の重要性を深く理解している。某大手国有企業によるその油田用鋼管の特許侵害を発見した後に、バローレック社は法的措置を講じることにより、自己の権利と利益を守ることを選択した。先ごろ、ウルムチ中級人民法院が、被告の権利侵害の事実を認定し、被告に権利侵害行為の停止、および原告への経済損失および合理的支出の計80万元の賠償を命じる一審判決を下した。

 事件の評価・分析

 本件は油田用大型専用設備に係るものであり、権利侵害の証拠をどのように収集するかおよび技術の比較をどのように行うかが、本件の重点および問題点となった。

 まず、侵害被疑製品の特殊性により証拠の収集が極めて困難であった。油田用鋼管の生産過程は複雑で、しかも営業秘密に係ることから、集佳弁護士チームと原告の技術専門家チームは検討・討論を重ねた後に、最終的に本件とは別の侵害被疑製品の使用者(某油田企業)から証拠を収集するプランを確定した。

 次に、本件特許技術の複雑性により事件の難易度が上昇した。石油用ケーシングはかねてより冶金鋼管業界において「刺繍針」の呼び名があり、本件弁護士チームおよび原告の技術専門家チームは複数地域における共同での証拠保全・公証を行う方法を取り入れ、侵害被疑製品に対する印模(製品現物を忠実に再現するための金型、鋳型などを作成すること――訳注)による証拠収集・公証、他地域での測量・公証の方法を通じて侵害被疑製品の関連の特徴を把握し、侵害の比較を行う方法を提起した。

 本件における勝訴は中国の法律が知的財産権を重視していることを顕著に示しており、国内外のイノベーション主体に対する保護のさらなる強化にとって有益なものとなっている。

 

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