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集佳知識産権代理有限公司
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No.205 August 28, 2023
ニュース
中国で初のAIPPI国際総会開催へ
世界知的所有権機関:中国の生成AI関連特許出願件数が世界一に
中国台湾地域智慧財産局において画像のアップロードを通じて商標検索が可能に
中国国家知識産権局とアラブ首長国連邦経済省が知的財産権分野における協力に関する了解覚書を締結
注目判決
集佳が周六福の代理人として蔡少芬との広告契約紛争に勝利
集佳が代理人を務めた世界的に有名なシームレス鋼管企業が特許権保護に勝利
集佳の最新動向
集佳パートナーの趙雷弁護士が2024年度WTRグローバルリーダーに連続入選
ニュース
中国で初のAIPPI国際総会開催へ

 2024年AIPPI国際総会が10月19日~22日に浙江省杭州市で開催される。これは国際知的財産保護協会(AIPPI)の設立から127年の歴史において中国で初めて開催される国際総会となる。

 2024年AIPPI国際総会は中国国際貿易促進委員会とAIPPIが共催し、杭州市人民政府とAIPPI中国部会が運営し、テーマが「知的財産権のバランスの取れた保護とイノベーションによる発展」で、80以上の国と地域から1,500人の国内外の来賓が参加する予定である。

 (出所:新華社)

世界知的所有権機関:中国の生成AI関連特許出願件数が世界一に

 世界知的所有権機関(WIPO)が3日に発表した報告によると、2014年から2023年までに、中国の生成AI関連特許の出願件数が3万8,000件を超え、世界一となったが、これは第2位の米国の6倍の規模である。

 この『生成AI特許動向報告書(Patent Landscape Report - Generative Artificial Intelligence)』によると、2014年から2023年までの10年間の全世界の生成AI関連特許出願件数は5万4,000件に達し、そのうち25%以上の特許が昨年公開されている。

 分類別に見ると、画像と動画データ類が生成AI関連特許の首位を占め、テキストと音声/音楽類がそれぞれ第2、第3位となった。上位10位の特許出願人は騰訊(テンセント)、中国平安、百度(バイドゥ)、中国科学院、IBM、阿里巴巴集団(アリババ)、三星電子、アルファベット、字節跳動(バイトダンス)およびマイクロソフトとなっている。中国以外に、生成AI関連特許出願人の主な出身国は米国、韓国、日本およびインドとなっている。

 (出所:新華社)

中国台湾地域智慧財産局において画像のアップロードを通じて商標検索が可能に

 先ごろ、中国台湾地域智慧財産局(TIPO、台湾特許庁)が新たな商標検索エンジンを発表したが、画像のアップロードを通じて同一または類似商標の検索が可能になった。これにより、TIPOは欧州連合知的財産庁(EUIPO)、オーストラリア知的財産庁(IPA)、シンガポール知的財産庁(IPOS)および世界知的所有権機関グローバル商標データベース(WIPOGBD)に続いて画像のアップロードを通じて商標検索を行うことができる知的財産庁となる。また、TIPOはさらに出願人は商標出願時に検索結果を提供することができ、審査時間の短縮が見込まれることをアピールしている。

 (出所:集佳知識産権)

中国国家知識産権局とアラブ首長国連邦経済省が知的財産権分野における協力に関する了解覚書を締結

 5月30日午後、中国の習近平国家主席とアラブ首長国連邦のムハンマド大統領の立ち合いの下で、「中華人民共和国国家知識産権局とアラブ首長国連邦経済省による知的財産権分野における協力に関する了解覚書」が北京市の人民大会堂で締結された。中国国家知識産権局の申長雨局長とアラブ首長国連邦のゼイユーディ貿易担当国務大臣がそれぞれ両国の知的財産権主管部門を代表して署名を行った。

 両国は、特許、意匠、商標、地理的表示、半導体集積回路の回路配置などの分野で協力することに同意した。

 (出所:中国国家知識産権局ウェブサイト)

注目判決
集佳が周六福の代理人として蔡少芬との広告契約紛争に勝利

 先ごろ、蔡少芬が周六福珠宝股份有限公司(以下、「周六福」と略称)を提訴した契約期間外の肖像使用に起因する広告契約紛争事件について、二審の審理が終結し、一審、二審法院共に蔡少芬の930万という法外な違約金の賠償請求を支持せず、集佳が代理人を務めた周六福が勝訴した。

 事件の概要

 (一)相手方の訴え

 周六福が「原告の氏名及び肖像の撤収または回収」を行わないことは、重大な違約を構成することを主張し、周六福に対して侵害行為の停止、および930万元の超過使用料などの賠償金の支払いを請求する。

 (二)事件の事実

 1.双方は、2017年12月1日から2019年11月30日までの期間、蔡少芬が周六福珠宝のブランドアンバサダーに就任し、期間満了後2か月以内(2020年1月31日まで)に周六福は原告の氏名および肖像を含む関連の企画内容を撤収または回収しなければならない旨を取り決めた。

 2.周六福は2019年6月に新たなアンバサダーと契約を締結し、かつ2019年8月に新たなアンバサダーによる宣伝を正式に開始した。しかし相手方の証拠によると、原契約(蔡少芬のアンバサダー契約)の期間満了後、周六福の公式ウェブサイトのトップページ上で表示されるブランドアンバサダーは、原告の蔡少芬ではなかったものの、その氏名を検索すると、公開期間が契約上の使用期間内とされているその氏名・肖像を含む関連内容が依然として表示可能な状態にあり、このため、蔡少芬は周六福の重大な契約違反であり、超過使用料を賠償すべきである旨を主張した。

 (三)法院の判決

 一審法院は、周六福に対して蔡少芬を含む内容の撤収、および事情を斟酌して相手方への2万元の弁護士費用の支払いを命じる判決を下し、それ以外の訴訟上の請求を棄却した。つまり蔡少芬のいかなる「超過使用料」または違約金の賠償も支持しなかった。蔡少芬は判決を不服として控訴したが、二審法院は控訴を棄却し、原判決を維持する旨の判決を下した。

 典型事例の意義

 法院は責任の認定において「契約の解釈」+「実際の判断」のダブルスタンダードを採用し、かつ本件では賠償金額の分析方法をさらに明確にした。法院は、アンバサダー契約に基づく関係の終了後、アンバサダー期間に公開し、アンバサダー期間終了後も残っているWeChat公式アカウント、Weiboなどのセルフメディアの文章は契約の定めに基づき削除しなければならないが、削除しないことが重大な違約には当たらないと判断し、蔡少芬の違約金の賠償請求を支持しなかった。この判決のロジックは、ブランド側とアンバサダー側の利益に係る訴えを比較的好ましい形で均衡させるものであり、広告契約紛争事件の新たな進展を代表する考え方である。

集佳が代理人を務めた世界的に有名なシームレス鋼管企業が特許権保護に勝利

 事件の概要

 特許権者の仏バローレック社は世界的に優れたシームレス鋼管に関するソリューションの先導者であり、主にエネルギー市場(石油天然ガス、発電)でサービスを提供しており、最も複雑な応用環境の研究に特化し、世界の6つの研究開発センターおよび500名以上のエンジニアと技術者により、世界をリードする独自の技術優位性を維持し続けており、顧客の最新のニーズを満たしている。

 バローレック社はシームレス鋼管分野における重要技術を有する企業として、特許保護の重要性を深く理解している。某大手国有企業によるその油田用鋼管の特許侵害を発見した後に、バローレック社は法的措置を講じることにより、自己の権利と利益を守ることを選択した。先ごろ、ウルムチ中級人民法院が、被告の権利侵害の事実を認定し、被告に権利侵害行為の停止、および原告への経済損失および合理的支出の計80万元の賠償を命じる一審判決を下した。

 事件の評価・分析

 本件は油田用大型専用設備に係るものであり、権利侵害の証拠をどのように収集するかおよび技術の比較をどのように行うかが、本件の重点および問題点となった。

 まず、侵害被疑製品の特殊性により証拠の収集が極めて困難であった。油田用鋼管の生産過程は複雑で、しかも営業秘密に係ることから、集佳弁護士チームと原告の技術専門家チームは検討・討論を重ねた後に、最終的に本件とは別の侵害被疑製品の使用者(某油田企業)から証拠を収集するプランを確定した。

 次に、本件特許技術の複雑性により事件の難易度が上昇した。石油用ケーシングはかねてより冶金鋼管業界において「刺繍針」の呼び名があり、本件弁護士チームおよび原告の技術専門家チームは複数地域における共同での証拠保全・公証を行う方法を取り入れ、侵害被疑製品に対する印模(製品現物を忠実に再現するための金型、鋳型などを作成すること――訳注)による証拠収集・公証、他地域での測量・公証の方法を通じて侵害被疑製品の関連の特徴を把握し、侵害の比較を行う方法を提起した。

 本件における勝訴は中国の法律が知的財産権を重視していることを顕著に示しており、国内外のイノベーション主体に対する保護のさらなる強化にとって有益なものとなっている。

集佳の最新動向
集佳パートナーの趙雷弁護士が2024年度WTRグローバルリーダーに連続入選

 先ごろ、知的財産権分野で世界的に権威のある専門誌『World Trademark Review(WTR)』が2024年度WTRグローバルリーダー(WTR Global Leaders 2024)リストを発表し、集佳パートナーの趙雷弁護士が連続入選を果たした。これは趙雷弁護士にとって2年連続の当該リストへの入選となった。

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