4年余り続いた漢王手書き識別技術にまつわる知的財産権事件に対する一審判決が下された。裁判所は台湾精品会社と中山名人会社の両社が漢王科技の権利を侵害をしていると裁定した。漢王科技は勝訴し、台湾精品科学技術社と中山名人コンピュータ開発社は権利侵害を停止し、共同で漢王に280万元を賠償するものとする。また、被告の台湾精品科学技術株式有限会社は単独で漢王に30万元を賠償するものとする。

この知的財産権事件は、台湾に関し中国大陸で争われる初めてのソフトウェア著作権 事件である。事件を審理する過程で、いくつかの問題が出たことが、一審判決を下すまでの調査や事件の審理に4年余りかかった原因の１つである。一方、ソフトウェアの海賊版事件は秘密性の高いものであり、証拠を取るのが難しいのも事件の審理に長時間を要した原因の１つである。

漢王は初審で勝訴し、非常に喜ぶべきところであるが、全体から見れば、漢王は、特に国内のPDA市場がブームであった2000年から2001年にかけて、多額の損益をこうむった。その2年間に、漢王手書識別技術は、海賊版に合い、その損失は想像可能である。初審で勝訴したとしても、判決の効果的履行は別問題である。

漢王の損失が勝訴により相殺できるかどうかはさておき、中国のソフトウェア企業全体から見れば、本件は、国内のソフトウェア産業に関し多くの新しい見解を与える顕著な事件である。 現在の国内業界が他国により「深刻に知的財産権を侵害している」と非難されている状況の下、多くの国内企業は国外企業の知的所有権を侵害しているとして法廷に訴えられているが、自己の知的財産権に対するの侵害は、全て未確定に終わっている。漢王の知的財産権事件は国内の知的財産権事業に対し法的手段を通じ自己の権利と利益を守るよう警鐘を鳴らしている。