国内初の「微信紅包」関連事件を集佳が代理し、一審勝訴

2019-08-15

   事件の概要:

   名称「吹牛」(「ほら吹き」の意――訳注)のSNSチャットアプリケーションソフトウェアに使用される「紅包」(「お年玉」送信機能――訳注)の操作画面およびチャット用の表情(顔文字――訳注)がWeChat(微信)の「微信紅包」および「微信表情」を剽窃した疑いがあるとして、テンセント社はソフトウェア「吹牛」の開発運営事業者である北京某公司を相手取って、北京インターネット法院に訴訟を提起し、相手方に対し権利侵害行為の停止および経済的損失の賠償などを命じる判決を法院に請求した。

   訴えられたソフトウェア「吹牛」は、「紅包」の送受信サービスを提供する過程で、「紅包」の送受信の全過程を通じて使用する送受信ページ、起動ページ、チャット吹き出し、詳細確認ページなどの操作画面において原告「微信紅包」の関連操作画面を完全に剽窃し、模倣していた。このほかソフトウェア「吹牛」では、テンセント社が先行著作権を保有する6つの「微信表情」と同一のチャット用の表情を提供しており、しかも、ソフトウェア「吹牛」はソフトウェア「微信」の操作画面下端の「チャット、連絡先、発見、本人」のアイコンに極めて類似するアイコンを使用していた。テンセント社は、同社の保有する「微信紅包」の関連操作画面および美術著作物である「微信表情」の著作権を北京某公司が侵害しており、しかも北京某公司は同類の製品・サービスを取り扱う事業者として、ソフトウェア「吹牛」において「微信紅包」に類似する装飾を無断で使用し、原告のデザインおよびマーケティング上の成果を直接的に奪い取り、フリーライドにより不当な利益を得ており、信義誠実の原則に反し、不正競争を構成すると判断した。集佳は、テンセント社からの依頼を受け、訴訟戦略、証拠収集、法廷審問の準備などについてテンセント社との連絡協議を重ね、緊密な連携を取り、努力を重ねた結果、一審で勝訴した。

   法院の判決:

   北京インターネット法院は、7月19日に公開で判決宣告を行い、「訴訟に係る北京某公司の関連行為は、『微信表情』および『微信紅包』のページについて法に基づくテンセント社保有の著作権を侵害し、かつテンセント社に対する不正競争を構成する」と認定した。

   これにより、同法院は北京某公司に対し、訴訟に係る侵害行為を停止し、その公式ウェブサイトにおいて連続30日間にわたり、テンセント社のために影響を除去する旨、かつ、テンセント社の経済的損失および合理的費用支出合計90万5,440人民元を賠償する旨を声明で発表するよう命じる判決を下した。

   事件の意義:

   本件の一審勝訴は、テンセント社の「微信表情」および「微信紅包」の知的財産権保護に向けた第一歩であり、また、関連する市場主体の「微信表情」および「微信紅包」に類似するページの権利保護に向けて手本となる参考事例を提供した。   

 

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