杭州大頭兒子文化発展有限公司と央視動漫集団有限公司による著作権侵害紛争事件

2023-09-25

  事件の概要

  1994年、「大頭兒子和小頭爸爸(大頭の息子と小頭のパパ)」95年版アニメ作品の監督などの関係者の委託を受け、劉沢岱は「大頭の息子」「小頭のパパ」「エプロンのママ」のキャラクターの正面図を創作したが、双方はこの著作物の著作権の帰属についていかなる書面による契約も交わしていなかった。95年版アニメ作品のキャスト・スタッフ一覧には「キャラクターデザイン:劉沢岱」と記載されていた。2012年、劉沢岱は「大頭の息子」などの3件の著作物のすべての著作権を洪亮に譲渡した。2013年、劉沢岱と央視動漫集団有限公司(以下、「央視動漫公司」という)は創作委託契約および覚書を相次いで締結し、央視動漫公司が「大頭の息子」などの3つのキャラクターモデルについて氏名表示権以外のすべての知的財産権を保有する旨を取り決めた。その後、劉沢岱は上述の事実を確認したことを説明する文書に署名し、かつ洪亮との譲渡契約の締結は誤導によるものであると宣言した。央視動漫公司はさらに1995年に劉沢岱が署名した声明書を法院に提出した。この声明書は3つのキャラクターモデルの権利が央視に帰属することを確認する旨の内容であった。杭州大頭兒子文化発展有限公司(以下、「大頭兒子文化公司」という)は法院に提訴し、央視動漫公司によるその著作権の侵害を主張した。一審法院は次のように判断した。双方間で契約の締結により著作権の帰属を取り決めていなかったことから、劉沢岱は3件の美術の著作物に対して著作権を有する。大頭兒子文化公司は譲渡契約に基づき上述の著作物の著作権を取得しており、央視動漫公司は使用許諾を受けていないことから、権利侵害を構成し、権利侵害責任を負わなければならない。央視動漫公司の控訴および再審申立はいずれも却下され、法により最高人民法院に上告した。最高人民法院は審理を経て判決を変更し、係争著作物は委嘱作品であり、氏名表示権以外の著作権およびその他の知的財産権は央視動漫公司に帰属することを認定し、大頭兒子文化公司のすべての訴訟上の請求を却下する旨の判決を下した。

  典型事例の意義

  本件では委嘱作品、法人著作物および特殊職務著作物の判断基準および権利帰属の証拠の分析・認定方法が明確にされ、特殊な歴史的背景の下の著作物の著作権者の権利保護にとっての参考となり、文化に係るイノベーション・創作の振興、優れた文化的著作物の幅広い拡散の支援、文化産業の質の高い発展の促進にとって肯定的な意義を持つものである。

  (事例出典:最高人民法院「2022年中国法院十大知的財産権事件」)

 

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