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No.205 August 28, 2023
ニュース
WIPO中国:中国がPCT出願件数で首位、5.3%増
「中華人民共和国対外貿易法」が2026年3月1日より施行
中国・オーストリア特許審査ハイウェイ試行プログラムを延長
注目判決
某外国企業と重慶某科技公司、深セン某科技公司などによる特許権侵害紛争に係る一連の事件
N社と甲研削盤公司、乙精密工具技術公司によるコンピュータソフトウェア著作権侵害紛争事件
集佳の最新動向
集佳が2026年INTA年次総会北京プレイベントを共催
集佳とフランスの法律事務所LAVOIXが、欧州統一特許裁判所(UPC)訴訟実務に関するオンライン講座を共同で開催
ニュース
WIPO中国:中国がPCT出願件数で首位、5.3%増

 2025年、世界知的所有権機関(WIPO)の「特許協力条約」(PCT)に基づく国際特許出願件数は前年比0.7%増の27万5,900件に達し、2年連続の増加となった。このうちデジタル通信が引き続き最も高い割合を占め、11.1%だった。一方、半導体は国際特許の主要分野において、伸び率が最も高い分野の1つとなっている。

 中国は、前年比5.3%増の7万3,718件の出願件数で首位となった。米国(5万2,617件)、日本(4万7,922件)、韓国(2万5,016件)およびドイツ(1万6,441件)がそれに続いている。華為(Huawei)は公開済みの出願件数が7,523件で全出願人のトップとなり、2017年以降首位を維持している。

 2025年、WIPOの国際商用登録に関するマドリッド制度による商標出願の件数は1.5%減少し、6万4,150件となった。米国(1万997件)がトップで、ドイツ(6,106件)、中国(5,636件)、フランス(4,026件)および英国(3,871件)がそれに続いている。

 2025年、WIPOの工業意匠の国際登録に関するハーグ制度による意匠出願の件数は9.4%増加し、出願中の意匠の数は5.2%増加し、過去最高の2万8,588件となった。2025年の意匠出願は、中国が前年比21.4%増の5,911件で首位に立った。ドイツ(4,530件)、米国(3,882件)、スイス(2,285件)およびイタリア(2,015件)がそれに続いている。

 (出所:WIPO中国)

「中華人民共和国対外貿易法」が2026年3月1日より施行

 2025年12月27日、中国人民代表大会公式ウェブサイトで、「中華人民共和国対外貿易法」が公布され、2026年3月1日より施行される。このうち知的財産権に関する部分の抜粋は以下のとおりである。

 第五章 対外貿易に関する知的財産権保護

 32 国は、対外貿易に関する知的財産権保護を強化し、関連の知的財産権に係る法律、行政法規に従い、対外貿易に関する知的財産権を保護する。

 輸入貨物が知的財産権を侵害し、かつ対外貿易の秩序に危害を及ぼす場合には、国務院の対外貿易主管部門は、一定期間内において権利侵害者が生産、販売する関連貨物の輸入を禁止する等の措置を講じることができる。

 33 国は、対外貿易に関する知的財産権に係る国際交流・協力を実施し、対外貿易に関する知的財産権に係る対外交渉を積極的に推進し、海外における知的財産権に関する早期警戒・権利保護の支援のための情報プラットフォームを構築、整備し、対外貿易事業者の知的財産権に係るコンプライアンス水準とリスク対応能力の向上を図る。

 34 知的財産権の権利者に、被許諾者による許諾契約における知的財産権の有効性に対する質疑の提出を阻止する、強制的な包括的許諾を行う、許諾契約において排他的グラントバック条件を定める等の行為があり、かつ対外貿易の公平な競争の秩序に危険な影響を及ぼす場合には、国務院の対外貿易主管部門は、必要な措置を講じて危害を取り除くことができる。

 35 その他の国又は地域が、知的財産権保護について中華人民共和国の個人、組織に内国民待遇を与えず、又は中華人民共和国を原産国とする貨物、技術若しくはサービスに対して十分かつ効果的な知的財産権保護を行うことができない場合には、国務院の対外貿易主管部門は、本法及びその他の関連の法律、行政法規の規定に従い、かつ中華人民共和国が締結又は参加する国際条約、協定に基づき、当該国又は当該地域との対外貿易に対して必要な措置を講じることができる。

 (出所:中国人大網(中国人民代表大会公式サイト))

中国・オーストリア特許審査ハイウェイ試行プログラムを延長

 中国国家知識産権局およびオーストリア特許庁は、中国・オーストリア特許審査ハイウェイ(PPH)試行プログラムを2026年3月1日より5年延長し、2031年2月28日までとすることを共同で決定した。両庁へのPPH申請の提出に関する要件および手続きに変更はない。

 (出所:中国国家知識産権局ウェブサイト)

注目判決
某外国企業と重慶某科技公司、深セン某科技公司などによる特許権侵害紛争に係る一連の事件

 最高人民法院知的財産権法廷:調停と判決の併用という「中国独自の手法」を用いて、標準必須特許紛争の国際的な包括的和解を促した

 事件の概要

 某外国企業は広帯域音声信号処理に関する本件に係る6件の標準必須特許の権利者であり、同社は、重慶某科技公司と深セン某科技公司がそれぞれ生産、販売する携帯電話は当該特許の技術的範囲に属し、特許権侵害を構成すると主張した。某外国企業は本件に係る6件の特許について2件の訴訟を提起した。1件目は、重慶某科技公司、福州市台江区の某器材店について福建省福州市中級人民法院に訴訟を提起し、重慶某科技公司に対してその経済的損失および権利保護に要した合理的支出計7,060万元の賠償を請求した。2件目は、深セン某科技公司、南京市の某貿易公司について江蘇省高級人民法院に訴訟を提起し、深セン某科技公司に対してその経済的損失および権利保護に要した合理的支出計1,860万元の賠償を請求した。6件の係争特許は、某外国企業が広東省の某科技公司を提訴し、最高人民法院知的財産権法庭が2023年に判決を下した特許権侵害に関する6件の事件(以下、「先行6事件」という)における係争特許と同一である。一審法院はいずれも最高人民法院の先行6事件を参考として、それぞれ深セン某科技公司および重慶某科技公司に対して某外国企業への経済的損失および権利保護に要した合理的支出の賠償を命じる判決を下した。当事者はこれを不服として、控訴を提起し、最高人民法院知的財産権法庭の二審合議体による3か月以上に及ぶ地道な調停と度重なる協議を経て、両事件について当事者間で国際的な包括的和解が成立し、既存および潜在的なすべての紛争の包括的な解決が実現するとともに、先行6事件において確定した料率に基づき、両事件の和解金について合意に至った。二審法院が作成した調停調書の受領後、重慶某科技公司、深セン某科技公司はいずれも、和解で合意した内容を取り決めた期限内に履行した。

 典型事例の意義

 第1に、合議体が、当事者が特に重視多した点や潜在的な懸念を的確に把握してこれに対応し、各当事者に紛争の背後にある全体像を共に見極めるよう促し、ゼロサムゲームではなく双方に利益のある解決を目指すよう導いた点である。第2に、合議体が当事者に法理および判決基準について丁寧に説明するとともに、訴訟における機会とリスクを双方に示し、訴訟の結果について合理的期待を形成するよう導き、「徹底抗戦」から「理性的な協議」への転換を促した点である。第3に、世界全体を視野に入れ、当事者が個別の紛争にとどまらず、戦略的な協議を通じて、世界における既存および潜在的な紛争に対する全体的かつ根本的な解決策を模索するよう導いた点である。

 (出所:最高人民法院)

N社と甲研削盤公司、乙精密工具技術公司によるコンピュータソフトウェア著作権侵害紛争事件

 最高人民法院知的財産権法廷:法に基づく平等な保護を堅持し、中国企業と外国企業の当事者の協力と相互利益を推進

 事件の概要

 N社は、欧州の企業であり、コンピュータ数値制御システム(CNC)の世界的な供給業者の1つである。NコンピュータソフトウェアはN社が開発した総合ソフトウェアであり、精密切削工具の製造と再研削に用いられる。N社は中国でコンピュータソフトウェア著作権登記証書を取得しており、Nコンピュータソフトウェアの著作権者である。N社は2021年に訴訟を提起し、甲研削盤有限公司は許諾を得ずにその生産する工作機械にNコンピュータソフトウェアをインストールし、乙精密工具技術有限公司は甲研削盤有限公司の製造した当該侵害ソフトウェアがインストールされた工作機械を使用して生産・経営を行っており、両者はそれぞれ権利侵害製品の生産者と使用者にあたると主張し、両被告に対し、直ちに侵害行為を停止し、連帯して経済的損失500万元および権利保護のための合理的支出17万2,000元を賠償するよう求めた。N社の申立てに基づき、一審法院は乙精密工具技術有限公司の工場内にある異なる型番の工作機械計14台について証拠保全を行い、一部の工作機械の抜き取り検査により、被疑侵害ソフトウェアが存在することを確認した。一審法院は、乙精密工具技術有限公司の権利侵害が成立することを認定し、同社に対して侵害の停止および経済的損失50万元の賠償を命じる判決を下した。N社、乙精密工具技術有限公司はいずれもこれを不服として控訴した。最高人民法院知的財産権法庭二審の合議体は、事件記録を精査し、当事者に対して数回にわたり尋問を実施した結果、双方の対立感情が強く、事実認定と賠償金額のいずれについても大きな争いがあることを把握した。双方の矛盾を根本的に解消し、中国と外国の当事者の正当な権利・利益を平等に保護するため、合議体は双方間の争点を的確に見極め、できる限り事件の事実関係の解明に努めるとともに、審理や尋問のたびに当事者双方と意思疎通を図り、双方の対立感情の緩和を図った。数か月にわたり繰り返し調整作業を行い、最終的に当事者が双方の根本的利益により適った「賠償+正規版への切り替え」の和解案に納得し、自発的に受け入れるよう導いた。即ち、両被告はいずれも侵害行為を停止し、N社に賠償金を一括で支払うとともに、N社との間で5年間の本件に係るコンピュータソフトウェアおよびハードウェアに関する調達契約を締結し、さらに今後発生する紛争の処理手続きおよび中国市場において共同で海賊版対策を進めることでも合意した。双方は最終的に和解契約書を締結し、本件は調停により終結した。

 典型事例の意義

 本件における調停は、双方の既存の紛争を包括的かつ徹底的に解決しただけでなく、中国の巨大市場という優位性を背景に、中国と外国双方の今後5年間にわたる継続的な協力関係の構築にもつながり、訴訟で争っていた双方を、対立する当事者から協力する当事者へと転じさせた。これは、中国の法院が掲げる「和をもって貴しとなす」「互恵・相互利益」の司法理念を十分に体現するものであり、中国が高水準の対外開放を推進するうえで、良好な法治環境が整っていることを顕著に示す事例となっている。

 (出所:最高人民法院)

集佳の最新動向
集佳が2026年INTA年次総会北京プレイベントを共催

 2026年3月6日、国際商標協会 (INTA)が主催し、北京集佳知識産権代理有限公司が共催した2026年INTA年次総会北京プレイベントであるレセプション(the INTA Pre-Annual Meeting Reception (Beijing))が盛大に開催された。

 今回のプレイベントは、ロンドンで開催される年次総会の注目点や、INTAの主な活動、重点プロジェクト、参加にあたっての要点などを紹介することを目的としている。参加者同士の交流を通じて、INTA会員の権益への理解を深め、それを十分に活用することで、会員としてのメリットを最大限に活かせるよう支援することである。集佳パートナーの趙雷律弁護士が本イベントの進行役を務めた。北京市知識産権局副局長の周立権氏、INTA中国首席代表の蘇紅氏のほか、企業、法律事務所、知的財産権専門機構から120名以上の代表者が出席した。

 第148回INTA年次総会は、2026年5月2日から6日にかけて、英国ロンドンで開催される。開催地が英国ロンドンとなるのは今回が初めてであり、世界中の業界関係者が一堂に会し交流する貴重な機会となることが期待されている。

集佳とフランスの法律事務所LAVOIXが、欧州統一特許裁判所(UPC)訴訟実務に関するオンライン講座を共同で開催

 2026年3月12日午後、集佳とフランスのラヴォワ法律事務所(CABINET LAVOIX)がオンライン講座を共同で開催した。LAVOIXの首席代表兼シニアパートナーのDamien COLOMBIE氏および経験豊富な訴訟弁護士でシニアパートナーのCamille PECNARD氏を講師に迎え、欧州統一特許裁判所(UPC)の最新の裁判実務を踏まえ、UPC訴訟における中国企業の権利行使の戦略と実務上の留意点について知見の共有が行われた。今回の講座はMicrosoft Teamsを用いたオンライン形式で行われ、集佳の弁理士、各拠点の関連業務担当者のほか、複数のクライアント企業の代表が参加した。

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