集佳が代理人を務めた「平板型太陽熱集熱器」特許権侵害紛争事件が終審で勝訴

2018-09-25

  集佳が南京光威能源科技有限公司(以下、「光威社」)の代理人として浙江煜騰新能源股份有限公司(以下、「煜騰社」)を提訴した「平板型太陽熱集熱器」特許権侵害紛争の一審で勝訴した後、煜騰社が一審判決を不服として、上海市高級人民法院に上訴を提起し、集佳弁護士チームは引き続き本案の代理人を務めた。先ごろ、上海市高級人民法院が法廷審理において事実を明らかにした後、二審の終局判決を次のとおり下した。煜騰社の控訴の請求は成り立たず、棄却しなければならない。一審判決で明らかにされた事実は明確で、係争物の権利侵害製品が事件に係る特許を侵害する旨の認定結論に誤りはなく、法律の適用は正しく、維持しなければならない。

  事件の概要:

  2018年2月12日、上海知識産権法院が一審判決を下した後、煜騰社は一審判決を不服として上海市高級人民法院に上訴を提起した。これとともに、煜騰社は再び専利復審委員会に特許の無効審判を請求し、集佳弁護団は委託を受けた後に煜騰社の意見陳述および証拠を詳細に分析し、意見陳述を積極的に準備した。無効手続きの口頭審理において、集佳は本特許の補正が範囲を超えているか否か、無効な証拠の技術分野、複合的な示唆および証拠の組合せ方式などについて答弁意見を詳細に陳述し、形式の部分および進歩性の部分から本特許の補正が記載範囲を超えておらず、かつ進歩性がある旨を論述した。

  本案二審の法廷審理手続きは2018年6月に開始されたが、まさに審理当日の朝、われわれは専利復審委員会が無効の決定を下した旨の知らせを受け、専利権の全部有効が再び維持された。復審委員会が相次いで2度にわたり全部有効を維持したことは事件に係る特許に比較的高い安定性があることを意味する。

  法廷審理の過程において、上海市高級人民法院は一審で明らかにされた事件の事実を確認し、「真空排気」が記載範囲を超えた補正であるか否か、係争物の権利侵害製品が請求項の保護範囲に該当するか否かおよび適正な支出が過度に高いか否かの3つの焦点となる問題について審理し、双方の弁護士は共に代理意見を十分に主張した。

  法廷審理の終了後、集佳の弁護士は詳細な代理意見書を準備し、法院に提出するとともに、主任裁判官から何度も電話で本案に関する多くの具体的な詳細事項の問合せを受け、最終的に判決で次の内容が認定された。

  1.「真空排気」が記載範囲を超えた補正であるか否かは専利権侵害紛争の審理事項に属さず、当該事項に対する審査は行わない。

  2.係争物の権利侵害製品は請求項の1および7の保護範囲に該当し、賠償額は適法かつ適正であり、これを認める。

  3.権利侵害行為を制止するために負担した適正な支出である20万元を認め、最終的に、控訴を棄却し、原判決を維持するとする判決を下す。

  弁護士の分析:

  本案判決の確定に伴って、光威社と煜騰社の間の太陽熱集熱器の専利権侵害に係る一連の事件は光威社の勝利で幕を閉じた。集佳は本案に関する複数の無効手続きおよび特許侵害の一審、二審手続きの全過程で代理人を務め、特許無効と権利侵害訴訟を密接に連携させ、特許権の価値の所在を示し、説明することにより、光威社の合法的な権益を確実に保護した。

  本案において、平板型太陽熱集熱器に使用される小さな1本の集熱管は、見栄えはよくないが、そこに凝縮された科学技術は非常に確かなもので、否定してはならない。知的財産権は中国の市場競争において次第に重要な役割を担うようになり、同業他社との間の専利に関する紛争は次第にその数が増すと思われるが、企業はこれを契機として発展のチャンスを掴み、科学技術の発展がもたらすメリットを享受するべきである。

 

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