2つのフランス「ラフィット」間の争いがついに決着、二審でLAFITTEの無効を確認

2019-04-20

   事件の基本概要:

   2011年3月、7月に、「SOCIETE CIVIE EXPLOITATION CHATEAU LAFITTE」(以下、「ラフィット」社とする)が第9223422号「CHATEAULAFITTEおよび古城図案」、第9723459号「LAFITTE MENGIN」、第9723460号「CHATEAU LAFITTE MENGIN」および第9223421号「CHATEAU LAFITTE」の「LAFITTE」を含む4件の商標について2回に分けて登録出願したが、商標局から「LAFITE」を引用商標として拒絶査定を受け、ラフィット社は拒絶査定不服審判手続きを通じて初期査定を行ったが、公告から3か月以内に拉菲羅斯柴爾徳酒庄(CHATEAU LAFITE ROTHSCHILD、以下、「シャトー・ラフィット」とする)が1996年に出願し1997年に登録された2件の先行商標の「LAFITE」および「CHATEAU LAFITE ROTHSCHILD」を引用商標として異議を申し立てた。2015年8月19日、中国商標局は異議不成立の決定を下し、被異議申立商標を登録した。シャトー・ラフィットは直ぐに無効審判を請求した。2016年12月、商標評審委員会は、「LAFITTE」を含む4件の商標は「CHATEAU LAFITE ROTHSCHILD」と類似しており、「LAFITE」との類似性を論じる必要はないと判断し、それらの商標を無効とする審決を下した。ラフィット社は商標評審委員会の決定を不服として、商標評審委員会の審決とそれ以前の拒絶査定不服審判の裁定結果が一致していない、双方の商標はフランスで併存する、などの理由により行政訴訟を提起したが、北京知識産権法院、北京市高級人民法院は、「LAFITTE」を含む4件の商標と「LAFITE」、「CHATEAU LAFITE ROTHSCHILD」はいずれも商標の類似を構成すると認定し、ラフィット社の訴訟上の請求を棄却し、商標評審委員会の審決を維持する旨の判決を下した。

   法院の判決:

   2019年2月末、北京市高級人民法院が最終判決を下し、2016年12月の商標評審委員会によるフランス「ラフィット社」の上述の「LAFITTE」を含む4件の登録商標を無効とする審決を維持した。北京知識産権法院は一審で商標評審委員会の審決を維持しており、本件は控訴がなされ、二審での判断が待たれるが、同一事件に対する同一判決となるとみられる。

 

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