事件の概要
藍海智能装備製造有限公司(以下、「藍海公司」という)は、ドリルジャンボ、ロックボルトジャンボ、支保工建込・ロックボルト施工一体型ジャンボ、コンクリート吹付ロボットアーム、ロードヘッダーなどのトンネル施工機械に特化した製造企業であり、その製品は道路、鉱山、水利・水力発電施設などのトンネル工事に広く使用されており、国内における先進的な一括請負型スマートシステムインテグレーターである。また、ハイテク企業、専精特新「小巨人」企業(専門性、精密性、特殊性、新規性を備え、特定の成長産業分野において傑出した能力を持ち必要な条件を満たした小規模のスタートアップ企業をいう――訳注)、国家知的財産権優位性企業、四川省企業技術センター、成都市院士(専門家)イノベーションワークステーションなどの認証を取得している。
藍海公司の人気商品である支保工建込用ジャンボが競合相手に全面的に模倣され、直接的に市場シェアの低下と受注減少を招き、多大な商業的損害を被った。このため、専利権保護手続きを開始し、法的手段を通じて権利侵害を抑止し、競争優位性の回復を図った。集佳は本件を受託後、証拠保全計画および訴訟戦略を策定し、その後成都市中級人民法院に選定された専利に係る専利権侵害紛争の提訴書類を提出した。
権利保護における重要なポイント
専利権保護手続きの開始前に、権利保護対象とする適切な専利を選定することが本件の勝敗を決定付ける重要な前提となる。受託後、集佳弁護団はクライアントの技術部門と協力し、被疑侵害製品と技術的な関連性を有するパテントポートフォリオを整理した。次に、被疑侵害製品の製品仕様、権利侵害に関する比較分析、権利侵害の証拠の取得難度、専利の安定性、および権利侵害製品の全体的な技術的思想における当該専利の中核的な寄与度と重要性などさまざまな観点から総合的に考慮し、総合評価を行い、最終的に権利保護の対象専利を確定した。
被告が資産移転を図るおそれがあるリスクに対して、集佳弁護団は訴訟中に財産保全手続きを速やかに開始し、被告の複数の銀行口座を凍結することに成功した。権利侵害行為の継続的な拡大を効果的に抑止しただけでなく、被告の債務弁済能力を事前に確保し、将来的な損害賠償の回収を確実なものとし、クライアントの権益に対する全面的な保護を実現した。
訴訟期間に、被告は2件の係争専利について国家知識産権局に相次いで2度無効審判を請求した。成都市中級人民法院はこれに基づき2度にわたり訴訟手続きの中止の裁定を下した。そのうち、2回目の中止は1回目の無効審判の決定において専利権の有効性がすでに認定され、事件の審理が再開し、口頭弁論が完了した後に行われたものであった。2度の無効の抗弁に対して、集佳弁護団はいずれも権利の安定性と権利侵害成立の可能性を総合的に検討・判断し、請求の範囲について適切な補正を行った。最終的に、2件における2度の無効審判の決定では、補正後の請求項に基づき、本件における専利権は有効性を維持すべきであると認定された。
訴訟手続きの再開後、集佳弁護団は補正後の請求項に対して体系的な権利侵害に関する比較意見を提出し、法院はこれに基づき実体審理を行い、それに続いて2件の権利侵害行為はいずれも成立する旨の判決を下し、かつ被告に対して藍海智能装備の経済的損失の賠償を命じた。